「土を喰らう十二ヵ月」
静岡シネ・ギャラリーで観てきました。
雪にうもれた畑に残しておいたホウレンソウ根ごとでつくる汁物。
水辺のセリ、わらびのお浸し、梅を干す様子。
皮を残して洗った小芋の網焼き。
お通夜でふるまわれたごま豆腐のおいしそうだったこと。
四季のうつろいの中、一生の中にも四季があり、
一日の中にも生と死があることを感じます。
落ち込むようなことがあっても身体を動かして料理し感謝して喰らう。
限りがちゃんと見えているからこその豊かさがありました。
映画の中に出てくる料理を通していろんなことを味わうことができました。
言葉にならずとも身体に沁み入った感じがしています。
今の私にとっては、水辺に生えるセリより、きれいに洗ってもらって
袋に入った野菜やコンビニのおにぎりの方が身近にある環境です。
映画の中の四季と自分の物語とがどう重なるだろうかと、
考えているうちに昨日は寝てしまいました。
つい頭でっかちに…身体を動かしてせっせと作業したいと思います。
チエさんとツトムさんの食事風景が特に印象に残りました。
ひと切れが分厚い沢庵がおいしそうで、チエさんの言葉があたたかかった。
こんなふうに心で会話できる人になりたいなぁと思いました。
愛犬のさんしょが雪の中はしゃぐ姿も可愛かったです。
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